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#41

空気清浄はもちろん、 チームの結束にも役立つ?!

空気清浄はもちろん、  チームの結束にも役立つ?!

「昔サッカーやっていたよね。メンバーが足りないんだけど週末時間ない?」と友人に誘われてフットサルをすることになった。友人が足を痛めたので僕が代わりに出るというわけだ。

 

フットサルというのはサッカーのミニゲームみたいなもんだろうと思っていたけれど、知れば知るほど違うスポーツだった。

まず、キーパーを除いたフィールドプレイヤーは4人しかいない、ボディコンタクトは基本的に禁止、スパイクを履かない(専用のシューズがある)、ボールがサッカーと比べて重い(弾ませないためだ)。

 


自己紹介の後、軽くボール回しをして早速、ゲームが始まった。

こちらは社会人、相手は大学生のサークルだという。

女の子も混じっていて、内心は「楽勝だな」と思っていた。


僕が元気だったのはここまでだ。

とにかくフットサルの運動量が半端ない。

 


サッカーの試合ではずっと走っているということはないが、フットサルはずっと走っているのだ。

どちらかというと、足を使ったバスケットボールに近い。


攻撃と守備がめまぐるしく入れ替わる。

開始から5分で僕は肩で息をしていて、控え選手と交代することになった。

 

「すごいね、フットサルって……」。

僕が息を切らしていると応援にやってきた友人が笑う。


「バスケとかハンドボール経験者も多いよ。でも、さすが経験者。パス回しがよかった」


「そういやさ、俺たちのチームはみんな白いバンドをしているね」


「あ、そうか。渡すの忘れていたよ。イオニアバンド」


「なにそれ?」


「空気をきれいにするバンドなんだ」


「へー」

友人がプレゼントしてくれた、腕に付け、深い深呼吸をした。


「しばらく休んだら、またゲームに戻ってね」


「え、復帰できるの?」


「フットサルは何度でも交代可能なんだ」


「そうなのか!」

と僕。


よかった。

このまま帰るわけにはいかない。


僕はイオニアバンドを着けた右手を挙げ、疲れている選手に交代をアピールした。


「頑張って!」

友人に背中をぽんと叩かれた。


その時、昔のサッカーに熱中していた頃の気持ちが力強く沸き起こった。

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