パラサイト/半地下の家族は常に密室

父「これがあればここ(半地下住居)でも暮らしていけるな」
長男「父さん、仕事しようよ・・・」
イオニアカードがあれば地下でも安心?!
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韓国から届いた衝撃作。
『パラサイト 半地下の家族』は第72回カンヌ映画祭パルムドールと米オスカーに輝いたポン・ジュノ監督による作品。
サスペンス、コメディと見る人によって捉え方は変わるだろう。
全員失業中で半地下の住宅で暮らす極貧一家が、タイトル通り裕福な一家に寄生(パラサイト)していく様をユーモラスに描く前半。
しかし、後半はムードが一転する。行き過ぎた寄生から極貧家族はある事件を引き起こし、そこから想像もつかない展開へと話は進む。
さて、ネタバレするわけにはいかないので(ご覧になった方は大きく頷くだろう)、ここではあらすじについては割愛して、コミカルな前半部分について触れようと思う。
家族が暮らすのは劣悪な環境の半地下の住居だ。
実際にソウルの街なかを歩くと、起伏が多いことに気がつく。坂道が多いのだ。
坂の途中に作られた家や雑居ビルには、半地下の住居が存在する。本来は倉庫などに使用されていたようだが、今では若者を中心とした低所得者層が住むようになったようだ。
『パラサイト』は、そんな住居に住む家族の物語。日は当たらず、下水の状況が悪い。
しかし、家族は身を寄せ合って、なんとか這い上がろうと逞しく生きている。
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狭い半地下に身を寄せ合う家族。
家族はこの半地下から抜け出そうとしていたが、貧しいがゆえに過ちを犯してしまう。
地下室には、湿気、カビ、採光窓からホコリが入り込む。とにかく空気が劣悪なのだ。当然、空気清浄機もあるはずもない。
ああ、この半地下の家族にイオニアカードがあれば……。
父「おい、お前その首からぶら下げているものはなんだ?」
長男「父さん、これイオニアカードだよ」
父「イオニア?」
長男「空気をきれいにしてくれるんだ。父さんのもあるよ」
父「これが空気をきれいに……。なら、半地下の家にもずっと住んでいられるな」
長男「だめだよ。真面目に働いて抜け出そうよ」
父「そ、そうだった。働くぞ!」
少しでもいい環境を手に入れて、前向きな気持ちになれば、あの家族も一生懸命働いてあんな「事件」を起こさなかったのかも……?
イオニアカード、密閉空間にもおすすめです。